2006年08月23日

●i-NORIシステムの問題点

ヒッチハイク2.0【i-NORI】のエントリーで書いた、マッチングシステムの件で、昨夜は旧友とシステムの概要について話し合っちゃった。
そこであがった問題点は大きくは下記の二つ。
・対価の支払い
・信頼性の向上

【対価】
まずは、このシステムの根幹に関わる部分ですが、お金の流れをどうしよう?と考えていたのですが、ヒッチハイクにはそもそも対価というのは発生しませんよね。しかし、今回考えたものが「相乗り」ですので、要するにワリカンにするシステムと考えると、金銭の授受は当人同士に任せるのが一番でしょう。
と、言うわけで結論。
⇒実際に相乗りする際に清算する

しかし、あまり悪用されると、いわゆる「白タク」行為になってしまうという点で注意が必要?と思ったのですが、あくまでワリカンなので、そもそも、運送のための運行ではない。仮に運送の為に運用しようというものが出てくるかを考えても、どんなに沢山乗せても長距離を走っても利益は出ない事になるので誰もやらないでしょう。
下に出てくる有料会員の運賃制度も、わずかな金額に設定する事で、どんなに暇でも全く利益にはならないことになりますしね。

法律を詳しく見てみると…
道路運送法 第5章 自家用自動車の使用
↑この辺りを見ると、第81条3項「許可を受けないで、自家用自動車を共同の使用に供したとき」と、同条4項「有償で自家用自動車を運送の用に供したとき」というのが怪しいですが、共同使用でなく空席の提供でしかありませんし、主たる運行目的が運送では無いので抵触しない…と、逃げられそうな気がします。この辺りは専門家からの突っ込みがあると嬉しいです。

さらに金銭授受に関するもう一つの問題…金銭の授受にシステム側が関わらないという事になると、ビジネスとしてシステムを運用するメリットが得られにくいことになってしまいます。かと言って、ユーザーから「システム利用料」を徴収するのも、なかなか難しいですしね。。。ここは再考が必要ですが、下にその解決案を示しました。

【信頼】
米国ではヒッチハイクに関わる事件・事故が増えたおかげで、全米で法律によって禁止されてしまったという情報をWebで見ました(本当かどうか知りませんが)。そのため、キャリア(乗せる側)の信頼を得る事が必要になってきます。
前のエントリーでもユーザー自身の評価制度を取り入れることは考えましたが、まだその構想自体が漠然としています。

そこで思ったのですが、キャリアをシステムに登録する際には、有料会員と無料会員の二種類を用意します。私が気に入って使っている「クラブトクー」を見習ってみました。
有料会員を作る事によって本人性を高めることになり、その会員に乗せてもらうにはワリカン+距離による運賃制度を導入します。その金額は先に述べたとおり、わずかな金額とする事で、法に触れる事を回避します。大体100kmで100円とかでしょうか。

で、有料会員の人は、その金額をそのままもらえるとしたら、会費を年間1000円程度払い、自分は安全である旨をアピールする事もメリットに繋がるでしょう。
そして、乗りたい側も多少のプラスで安心なキャリアを選択できるのはメリットと感じてもらえると思います。

と、暇なときにはこんなショーもない妄想ばかり考えています。(^^;

Posted by いっしー at 21:31 | Comments [2] | Trackbacks [0]

2006年08月14日

●ヒッチハイク2.0【i-NORI】

先日、mixiを見ていて、「ヒッチハイク」に関するコミュニティーが目に付いた。

近頃、ガソリン代が急騰して、世界中の人が運賃の値上などで家計を圧迫されていることと思う。
実はこういった動きはエコに興味がある私自身は好ましいと思っているんだけど、それが行き過ぎちゃうともはや自動車を趣味として維持すること自体が難しくなってくるんだよね。
まぁ、あんまり“モノ”には執着心がないほうなので、そんなときに夢中になる違う趣味も沢山在るので、なかなかお金は貯まらない訳なんだけどさ。


しかし、世間は“お盆”。高速道路は軒並み数十km~100km超の大渋滞ですよ。
もちろん家族連れが多いんだろうけど、半数くらいは座席は空いていると思うんです。

で、思ったわけですよ。『ヒッチハイク(相乗り)が出来れば、おもいっきり「エコ」じゃん!』って。

そこで、必要なものはやっぱりWEBアプリケーションですよ。名づけてi-NORI(あいのり)システム。
「ヒッチハイクしたい人」と、「乗せてもいい人」のための、いわゆるP2Pシステムですね。


ヨーロッパでは40年前からフランス発の「アロー・ストップ」というシステムが普及しているらしいです。
さすが合理主義の国。
合法ヒッチハイクで、エコロジー - フランスのエコライフ - 環境goo

しかし、克服しなければならない課題も数多く存在しています。


例えば、やっぱり気になるのは「初めて会う人がどんな人か」ですよね。
コレは事前登録の属性を細かく設定することが必要になると思います。
ヒッチハイカー側としては、性別・年齢はもちろん、体型や趣味など、同じ空間で長い時間を一緒に過ごす際に気になる情報を出来るだけ多く出した方が、高感度UP!ってモノですよ。
ここはほとんど自己紹介になるでしょうから、SNSの要素を取り入れることになりますね。
もちろん、キャリア側も乗っている車種や喫煙の有無・寝てもいいか・音楽の趣味等々、コレも情報量が豊富な方が喜ばれるでしょうね。


あと、アメリカではヒッチハイクを装った強盗が相次ぎ、全米で法律で禁止されてしまったらしいです。
上で揚げたSNS要素も、実際にそれらの情報が正直なものなのかという点も怪しいところです。
そこで、Web2.0的要素を借りて克服するわけですよ。
そのソリューションは『評価制度』です。
オークションや宿泊施設予約などで取引が終了した後にお互いを採点しあう制度ですね、それをヒッチハイカーとキャリアの両方に適用します。


と、解決策は存在して、実際に運用することも可能ではありますが、その運用に脆弱な点があります。
仲間同士で共謀して評価をUPさせることには対応しにくいのです。
しかし、仲間同士の利用を禁ずるのはこのオープンなシステムの趣旨に反するところでもあります。


それらの脆弱性を考慮すると、システムが不正無く利用されることを担保するための仕組みがまだまだ必要ですね。


金銭の授受を発生させるか否かも課題の一つです。
先に書いたmixiのコミュニティーでは、交通費は相乗りした区間のガス代・高速代をワリカンすることで、双方の費用負担を低減しているところがポイントであると感じました。しかし、元々ヒッチハイクというのは無料のものではなかったでしょうか。
そこは考え方だと思いますが、要するにカーシェアリングに近い発想で、『区間限定カーシェアリング』と定義し、ヒッチハイカー側にも費用負担を強いることにより、キャリア側に対する啓発にも有効でしょう。
ただねー。この部分、実際に乗るときに支払うのか、それともWebシステム経由で支払うのか、その辺りは非常に重要なだけに、どう決めればいいのか考えあぐねています。


他には、実際にヒッチハイクする側がどのようにその情報を登録するか。
「○月○日○時頃、△△市周辺⇒××県方面」という情報を、どのように検索しやすく格納するか、ということも重要なファクターです。そのためにGoogleMapのAPIを利用して、緯度・経度情報として保存するのもいいかもしれませんし、あるいは路線情報を利用して、沿線から検索したりするという方法もあります。この辺りは複合型にするのがいいかもしれませんが、緯度経度と違って、駅の情報は常に変更が生じるので、それがASP形でモジュール提供されていると便利なのですが…


そして、キャリア側も、今度は点ではなく線のデータになるので、例えば通過する高速道路の情報と予定通過時間を、線で検索できると便利です。しかし、どんなアルゴリズムを用いればいいのか、、、Perlでスパゲッティプログラムしか書けない私には全く見当もつきません┐(´・ω・`)┌


と、言うわけで、Webアプリケーションベンダの方、このアイデアを買っていただけませんか?w

Posted by いっしー at 06:53 | Trackbacks [0]